神奈川県川崎市の無差別殺人事件。
僅か9年間で、他人の手によって人生を閉ざされた男の子。
今後の未来―無限の可能性を奪われた男の子。
突然知らない大人に抱き上げられて、次の瞬間には空を切っていた自分の身体。
想像するだけで身の毛が弥立つ。
そんな恐ろしいことをした41歳の男性は、きっと真面目な人だったのだと思う。
真面目だから、上手くいかない自分自身の人生は総て自分が悪いと責めたのではないだろうか。
責めて、責めて、どうしようもなくなった時、責任転嫁をすることで自分の苦悩から逃れたとしたら・・・見えない誰かに支配されて、不幸にさせられていると考えてしまったら・・・
今度は誰かの人生を、奪ってやりたいと、支配したいと願ったら・・・
もう、誰かを殺さずにいられなくなったのかもしれない。
だけど、どうして、「誰かを殺したい」という思いに取りつかれた時、周囲に助けを求めなかったのだろう。
「誰かを殺したい」という感情が、異常なことだと判断できる時間さえ、男性には無かったのだろうか。
こういうことがあると、家族は何をしていたのか、とか、奥さんが異常に気付くべきだったのに、なんていう声が上がるかもしれない。
でもね、身近にいるから気が付かない・・・気が付けないこともあるのです。
世間はまだまだ、精神科・心療内科というものへの理解が浅い。
だから、自分の家族がそういった病院に行くことを是としない。
ましてや当の本人は、家族以上に自分の精神状態に自信を持っているだろうから。
過剰なストレスの捌け口が内に向けば、自傷行為・自殺という行動を取るけれど、それが外に向いたとき、殺すまでにならなくても、自分より弱いものを虐めるという行動に出る。
そうなったら、家族や身近に居る人は、「気が付かなかった」では済まされない。
なのに、それでも、気が付かないどころか、当人を追い詰める言葉を発するのが今の日本人なのかもしれない。
気にし過ぎ
神経質
気の持ちよう
そんな言葉で片付けられて、心の病で苦しんでいる人は多いだろう。
早いうちに適切な治療をすれば、うつ病は短期で治るのです。
世間体なんて気にしないで、信頼の置ける診療内科医を探して受診する。
それだけでいいのです。
人の目を気にして二の足を踏んでいる間に、自分が誰かを傷つけるような精神状態になってしまったら・・・それこそ取り返しがつかないのだから、少しでも「自分は心が疲れている」と感じたら、専門医にかかることが大切です。
自殺未遂経験者の言葉として―――
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